PetaPixelにSigmaの新しいレンズ16-300mm f/3.5-6.7のレビューが記載されています。35mm換算で24mmから450mmまでカバーする便利なズームレンズで、あらゆるシーンをカバーできますが、隅の画質やボケなどの妥協している部分もあるとのこと。
Sigma 16-300mm f/3.5-6.7 DC OS Review: A Long-Awaited Return
Sigma 16-300mm f/3.5-6.7 DC OS Review: 便利な超ズームレンズが復活!
かつて手頃な価格の超ズームレンズで知られていたSigmaが、長年の沈黙を破り「16-300mm f/3.5-6.7 DC OS」を発表しました。最新のAPS-Cミラーレスカメラ向けに設計されたこのレンズは、広角16mmから望遠300mm(フルサイズ換算450mm)までカバーするオールインワン仕様。CP+2025で発表されたこのレンズを、東京の街で実際に試してみました。
携帯性とビルドクオリティ
このレンズは615gと軽量で、67mmフィルター径のスリムなデザイン。防塵・防滴仕様の「Contemporaryシリーズ」らしい堅牢性も備えています。物理的な操作系は最小限で、ズームロックスイッチやマニュアルフォーカスリングのみ。光学式手ブレ補正(OS)は6段分の補正効果がありますが、レンズ側にオン・オフスイッチはなく、カメラ側で制御する必要があります。
撮影性能と画質
広角16mmから超望遠300mmまで対応し、風景から野生動物、ポートレートまで幅広い撮影に活躍。AFは高速で、動く被写体(鳥や動物など)にも十分対応できます。マクロ撮影も可能で、70mmで1:2のクローズアップが楽しめますが、最短撮影距離ではシャープさにやや難がありました。
画質面では、中央のシャープネスは良好ですが、特に16mmでは周辺の描写が甘く、デジタル補正に頼る必要があります。また、ボケは円形で美しいものの、「ソープバブル効果」や「二線ボケ」が目立ち、滑らかさには欠けます。フレア耐性は高く、逆光でもコントラストをしっかり維持。
総評:便利さと妥協のバランス
Sigma 16-300mmは、一本であらゆるシーンをカバーできる便利な旅行用レンズ。シャープネスやボケに課題はありますが、軽量で防塵・防滴仕様、そして広角16mmから望遠300mmまで対応できる点は大きな魅力です。オールインワンレンズとして、軽快な撮影を楽しみたい方には最適な選択肢でしょう。
✅ メリット
- 16mmの広角から300mmの望遠までカバー
- コンパクトで軽量、防塵・防滴仕様
- 高速AFと効果的な手ブレ補正
- 優れたフレア耐性
❌ デメリット
- 16mmでの周辺画質が甘い
- ボケがやや硬く、二線ボケが目立つ
- F値が暗めで、低照度での撮影には向かない
代替レンズは?
Tamron 18-300mm f/3.5-6.3は、望遠端の明るさでSigmaより優れますが、16mmの広角域がないのが難点。どちらも似たコンセプトのレンズですが、広角を重視するならSigma、望遠端の明るさを優先するならTamronを選ぶと良いでしょう。
結論:Sigma 16-300mmは、旅のお供に最適な万能ズームレンズ!
高倍率ズームレンズとしては珍しい16mmスタートで、18mmでは物足りなかった広角域をダイナミックな描写にしてくれます。ただ、これだけの高倍率ズームなため周辺の画質が甘かったり、ボケが固かったりなど妥協する箇所も存在します。
ただ、APS-C用レンズなのも相まって615gという軽量なレンズ。この高倍率ズームと軽量小型を活かすならやはり旅行でしょう。広大な風景からズームアップした野生動物まで撮影できます。競合レンズはTamron 18-300mm f/3.5-6.3で、広角域は2mm勝っていますが、望遠域は少し暗くなります。
そして価格の差は大きく定価で約3万5千円ほどSigmaの方が高くなっています。最新のレンズということを加味してこのレンズが市場に受け入れられるかどうか。

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