PetaPixelにPanasonic S1R IIの初見について記載されています。
Panasonic S1R II First Look: The Ultimate Hybrid?
待望のパナソニック S1R IIがついに登場し、写真家とビデオグラファーの両方にとって魅力的な選択肢となりそうです。ノルウェー北部でのローンチイベントでは厳しい天候でしたが、カメラの性能と機能はその苦労を上回るものでした。
デザインと操作性
S1R IIは、人気のS5 IIシリーズをベースにしたコンパクトで軽量なデザインを採用しています。重量はわずか795グラム(28オンス)で、AFジョイスティックやカスタマイズ可能なボタン、写真・ビデオ・スロー/クイックモードを切り替える新しい3ウェイセレクタースイッチなど、操作性に優れたレイアウトを提供します。また、録画確認用のタリーランプや、誤操作を防ぐロックスイッチも搭載されています。
画質と性能
S1R IIの核心は、44メガピクセルのフルフレームセンサーです。DJI Ronin 4Dにによく似たチップで、積層センサーではありませんが、優れたダイナミックレンジと低照度性能を提供し、風景やスタジオ撮影に最適です。新機能として、手持ちでの高解像度モードをサポートし、三脚なしで177メガピクセルの画像を生成できます。
メカニカルシャッターは最大10 fps(14ビットRAWファイルでは9 fps)、電子シャッターは40 fpsまで対応しますが、ダイナミックレンジは低下します。ボディ内手ぶれ補正(IBIS)システムは、互換性のあるレンズと組み合わせることで最大8段の補正効果を発揮し、低照度下でも手ブレのないシャープな撮影が可能です。
オートフォーカスとAI機能
パナソニックは、AI技術を活用して位相差検出ハイブリッドAFシステムを改良し、被写体検出とトラッキング性能を向上させました。ポートレートや動きの遅い被写体には優れた性能を発揮しますが、高速動作にはやや難ありです。一方、動物検出は、雪景色や低照度環境など難しい条件下でも信頼性の高い結果を示しました。
ビデオ機能
S1R IIは、パナソニック初の8Kビデオに対応し、17:9と16:9のアスペクト比を提供します。8K映像は詳細ですが、H.265 10ビット 4:2:0に制限されており、ポストプロダクションでの柔軟性はやや劣ります。また、6.4Kオープンゲート録画もサポートしており、8Kオープンゲートは今後のファームウェアアップデートで対応予定です。
スローモーション撮影では、5.8Kで60p、4Kで120pの撮影が可能ですが、後者はサブサンプリングされるため画質が低下します。ローリングシャッターはS5 IIよりも改善されていますが、高速動作シーンではまだ目立ちます。IBISシステムはビデオ撮影でも優れた性能を発揮し、デジタル安定化オプションも利用可能です。
オーディオとワークフローツール
パナソニックはオーディオ機能にも力を入れており、XLR2アダプターを使用することで32ビットフロートオーディオ録音が可能です。新しいLumix Flowアプリは、ビデオワークフローを支援し、スクリプト作成やファイル管理、USB-C接続でのスマートフォンをビデオモニターとして使用する機能も提供します。
まとめ
パナソニック S1R IIは、ニコンZ8やキヤノンR5 Mark IIと競合する、バランスの取れたフルフレームカメラです。積層センサーを搭載していないものの、優れた画質、強力なビデオ機能、競争力のある価格設定により、写真家とビデオグラファーの両方にとって魅力的な選択肢となっています。今後のファームウェアアップデートにより、さらに性能が向上することが期待されます。
静止画でも動画でも、S1R IIは性能、汎用性、コストパフォーマンスのバランスが取れたカメラとして、パナソニックのラインナップの中でも特に注目すべき一台です。
Panasonic S1R IIは高画素による写真と動画の両方を高いレベルで扱うハイブリット機です。海外の価格は3,299ドルと、z8が3,396ドル、R5 Mark IIが4,299ドルなので価格面では優位に立っています。
ただ、オートフォーカスに少し不安があったり、8kが4:2:0だったりと機能面では劣っているとこもあるので、コスパに優れたハイブリット機という立ち位置のように思えます。

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