高倍率ズームレンズは、1本で広角から望遠までカバーできる便利なレンズです。今回は、新たに登場したAPS-C用レンズ「Sigma 16-300mm F3.5-6.7」と、似たスペックを持つ「Tamron 18-300mm F3.5-6.3」を比較し、それぞれの特徴を解説します。なお、比較するレンズはソニーEマウントを想定しています。
基本スペック比較(数値はEマウント準拠)
項目 | Sigma 16-300mm F3.5-6.7 | Tamron 18-300mm F3.5-6.3 |
---|---|---|
焦点距離 | 16-300mm(18.8倍ズーム) | 18-300mm(16.6倍ズーム) |
最大絞り | F3.5-6.7 | F3.5-6.3 |
最小絞り | F22-45 | F22-40 |
絞り羽根 | 9枚 | 7枚 |
最短撮影距離 | 17(W)-105(T)cm | 15cm(W)-99(T)cm |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
サイズ・重量 | φ73.8mm x 123.4mm、615g | φ75.5mm x 126mm、620g |
対応マウント | L、E、X、RFマウント | E、Xマウント |
発売日 | 2025年4月 | 2021年9月24日 |
価格 | 118,800円 | 82,500円 |
焦点距離と絞り
- 広角側の焦点距離が16mmと18mmで2mm違い、35mm換算だと3mm違います。広角側でのこの数値の違いは大きく、風景や室内空間の撮影で如実に表れるでしょう。
- 絞りはSigmaのレンズのテレ側が暗くなっています。ただ、望遠撮影はそれほど明るくなくても問題なく、数値もほとんど変わらないので影響はありません。
光学性能と画質
- 絞り羽根はSigmaの方が2枚多く、つまりはより滑らかなボケになります。
- 最短撮影距離はTamronの方が2cm(広角側)短いですが、どちらもマクロ撮影を行える点は変わりません。
サイズと重量
- サイズ、重量ともにほぼ誤差の範囲と言ってもよいでしょう。Sigmaの方が若干小さく軽くなっています。
- フィルター径は同じ67mm。汎用性のある大きさです。
価格とコストパフォーマンス
- 価格はSigmaが10万円を超えており、差額は36,300円です。
- ただ、Tamronのレンズは発売から約3年半経っているので、実際はさらに安くなっています。(価格.comで約68,000円)
- なお、海外のB&Hという通販サイトでは同じ価格で699ドルです。
- 発売時期で言えば最新レンズであるSigmaの方がパフォーマンスは高いでしょう。
どちらを選ぶべき?
金額を考慮しないのであれば最新の技術で作られたSigmaをおすすめします。さらに広角側も広いので、より多くのシチュエーションで活躍するでしょう。
Tamronのレンズはパフォーマンスこそ劣っている所がありますが、コスト面では優秀です。3万円以上の差額があるので、広角側の差をあまり気にしなければ十分選択肢になるはずです。
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